みなさんは仕事において、「バッファ」という言葉を聞くことはありますか?バッファとは英語の buffer、つまり、緩衝や衝撃をやわらげるものに由来し、プロジェクトマネジメントの用語では、「時間の余裕や予備」という意味で使われます。プロジェクトマネジメントでは「バッファ」をうまく活かしたスケジュール設計が必要とされ、なんとなく設定してしまうと大変な思いをすることがあります。プロジェクトマネージャーが気を付ける「バッファ」のポイントを考えてみましょう。

バッファの長さは適切?

バッファの長さは人によって変動します。たとえばあるタスクの依頼時に依頼相手にどれくらいの時間がかかるか聞くと、かなり余裕をもった回答をする人もいれば、絶対に終わらないのではないかという回答をする人もいる、という経験をお持ちではないでしょうか。プロジェクトマネージャーとして、参考となるデータを活用したり、経験をもった人にヒアリングをして、プロジェクトに見合ったバッファを設定することが大事です。

バッファはプロマネが一括管理しよう

たくさんの工程があるプロジェクトで、全行程にバッファをもたせてしまうと、結果としてとても長い期間が必要になってしまいます。そこでプロジェクトのスケジュール設計時には、それぞれの工程では必要とされる日程のみを設定し、プロジェクト全体のバッファ期間は別に設定し、プロジェクトマネージャーが一括で管理する、というやり方がおすすめです。

バッファをきちんと見直そう

スケジュールの初期に予期せぬことがおこったので、バッファを使って対処する、、、一見正しいバッファの使い方ですが、注意すべき点があります。すべてのバッファを初期に使い切ってしまうと、その後の進行に何かが起こってしまうと大変なことになってしまいます。バッファは使うだけではなく、人的リソースの面でカバーする、やり方を工夫する、などの対策も講じて、バッファも計画的に使いましょう。また、バッファの残りが少なくなった場合は、日程を短縮できる工程はないか見直し、バッファを回復できないか検討してもよいかと思います。

バッファを使いこなして、プロジェクト全体のスケジュールを最適なものにしてみましょう!