「新型コロナの影響でリアル展示会の開催が難しい」と感じる製造業の方は多いのではないでしょうか。
実は新型コロナの影響で、Web展示会に力を入れている企業が増えています。
Web展示会とは、インターネット上のサイトや展示会プラットフォームで開催するイベントのこと。
製造業がリアル展示会で使用するコンテンツは、Web展示会にそのまま活用できることが多いです。
とはいえ、Web展示会と聞いても本当に自社で開催できるのか、イメージしづらいのではないでしょうか。
そこで、この記事では以下の3つをメインに解説します。
- 製造業のWeb展示会の事例
- Web展示会を開催する方法
- 製造業におすすめのWeb展示会サービス
まずは、なぜ製造業にWeb展示会がおすすめなのか、理由から見ていきましょう。
製造業はWeb展示会に移行しやすい
実は、製造業はWeb展示会と相性がいい業界といわれています。
理由は以下の2つです。
- これまでの資料をそのままWeb展示会に流用できる
- VRで機械などを表現しやすい
製造業の製品はこれまで、カタログなどのテキスト情報や動画などのコンテンツで特徴をアピールしていました。
対してWeb展示会は、動画やテキスト、セミナーなどのコンテンツで製品をアピールするのが主流です。
製造業の場合、製品のアピール方法を大きく変更する必要がありません。
これまでの動画などのコンテンツを再び活用し、Web上でもスムーズに展示会を開催できます。
また、VRで機械を表現することで、実際に見てもわからなかった内部の構造まで見てもらうことが実現。
外から見るだけでは伝わらなかった製品の良さを、内部まで公開して伝えることも可能です。
製造業が実際にWeb展示会を開催した事例2つ
ここからは、製造業が実際にWeb展示会を開催した事例を2つ紹介します。
製造業でWeb展示会を開催できるか、まだ不安を感じている企業の方は、以下の事例を参考にしてみてください。
事例1.YANMAR ONLINE EXPO
農業機械や除雪機などを販売している「YANMAR」が開催している、Webサイト型の展示会です。
トップページには、コーナー別のイラストを表示しました。
来場者は、希望のコーナーにすぐにアクセスすることが可能です。
また、リアルな写真を活用して、商品を分かりやすく紹介。
写真をクリックすると、来場者は機械を操作する様子を動画で閲覧できます。
特徴などもテキストで紹介されており、製品のポイントを知ることが可能です。
またサイトのどこに移動しても常にお問い合わせフォームが表示されているため、来場者が連絡しやすいことも特徴です。
実際に担当者と連絡が取れるため、契約のチャンス増加が期待できます。
事例2.三協アルミワンダーWEB展示会
三協アルミが単独で開催した「三協アルミワンダーWEB展示会」。
三協アルミはこれまで、毎年オフラインで展示会を開催していました。
しかし2020年、新型コロナ感染症の影響で開催が難しい状態に。
そこで、Web展示会に移行。
オフライン展示会のために準備していたコンテンツを活用し、スムーズに準備を進めることに成功しました。
また、ブースごとの製品説明を、テキストだけでなく動画でも説明。
動画を活用することで、Web上でもわかりやすく商品の特徴を伝えています。
このように製造業はこれまでの資料や動画を活用できるぶん、他の業界に比べてWeb展示会への移行がスムーズです。
製造業がWeb展示会を開催する方法
ここからは、製造業がWeb展示会を開催する方法について紹介します。
手順を知っていれば、展示会の準備をスムーズに進めることが可能です。
開催前は、以下の流れを参考にしてみてください。
ステップ1.目的とアピールする製品を決める
まずは、目的とアピールする製品を決めましょう。
営業目的を定めることで、どの製品を打ち出していくのか、決定することが可能です。
目的は例えば、
- 顧客のどんな悩みを解決したいか
- 顧客はどんなものを必要としているのか
などです。
その後、営業目的を解決できる製品をそろえていきましょう。
ステップ2.展示会のテーマ・ターゲティングを設定する
Web展示会を開催する場合、展示会のテーマ設定・ターゲティングが非常に重要です。
理由は「テーマ・ターゲットをしっかり定めないと、出展内容が漫然となり、来場者にひびきにくいものになるため」。
テーマがまとまらないと製品と情報量が増え、来場者が知りたい情報をしっかり訴求できません。
ニーズに沿った情報を打ち出さないと、集客は難しいです。
ターゲティングは具体的に、どのような顧客に足を運んでもらうのか、しぼり込むこと。
ターゲットを定めた方が的確にアプローチでき、結果的に自社の希望する企業や担当者を呼びこむことができます。
自社の製品に沿った顧客にアプローチすることが、展示会成功への第1歩なのです。
ステップ3.Web展示会の規模を決定する
次はプライベート展示会にするか、合同展示会にするか決めていきましょう。
【プライベート展示会】
- 自社のみで開催する
- 他社と比較されない
- 滞在時間を長く取ってもらいやすい
プライベート展示会はクローズドな空間で開催できるため、自社の魅力だけをしっかり発信できます。
また、出展数が少ないことでたくさんの情報を提供できるため、来場者の滞在時間が長くなりやすいです。
ただし開催に向けて、事前準備に力を入れることは欠かせません。
【合同展示会】
- 他社と合同で開催するWeb展示会
- たくさんの見込み客に宣伝できる
- 業界全体のつながりができる
他社と合同でWeb展示会を開催すると、これまで出会う機会の少なかった見込み客と出会うチャンスが得られます。
また、業界における横のつながりができ、情報収集もスムーズです。
それぞれ特徴を比較しながら、開催規模を決めていきましょう。
ステップ4.Web展示会に集客する
Web展示会の日程にあわせて、集客にも取り組むことが必要です。
例えば、既存の顧客に対してメールやDMを送ったり、事前申し込みを受け付けるランディングページを作成したりします。
特にプライベート展示会では、広告の出稿計画が重要です。
例えば、下記のような広告媒体への出稿が効果的です。
- 業界向けポータルサイト
- ターゲットが目を通す媒体
できるだけ多くの施策に取り組み、Web展示会に人を呼び込みましょう。
製造業におすすめのWeb展示会サービス
ここからは、製造業におすすめのWeb展示会サービス3つを紹介します。
サービスは数多くあるため、選びきれない場合は以下から選びましょう。
代表的なサービスのため、悩む時間を削減できます。
おすすめのポイントを比較しながら検討してみてください。
おすすめ1.ferret One
「ferret One」はBtoBマーケティング専門のサービス。
サービス内でWeb展示会を開催できます。
YouTubeやVimeoを使った商品アピール
ferret Oneは動画で商品を訴求することで、視覚と音声からアピールできます。
事前にアップロードしておくことで、顧客の商談前の理解度を高めることができます。
YouTubeに公開中の自社動画も、簡単に埋め込むことが可能。
コードの知識が少なくても、感覚的に設置できるシステムです。
ホームページ制作などの知識がなくても十分操作可能。
パソコン操作が得意な従業員が少ない企業でも安心でしょう。
カタログ更新の効率化でオンライン支援
ferret Oneは、資料PDFファイルを自由に配置することが可能です。
申し込みフォームにも設置して一緒に資料を読んでもらうことで、製品を効率よくアピールできます。
また、各資料をオンラインに保存しておくことで、製品のアップデート後もすぐに反映可能。
更新の手間を省くことができ、結果として効率化につながります。
集客に関するノウハウが豊富
ferret Oneは、長年ウェブマーケティング事業に取り組んできた実績があります。
集客における経験値が高く、顧客のニーズにも柔軟に対応できます。
集客の方法は数多く、製品ごとにアプローチを変えないと見込み客に充分に伝わりません。
ferret Oneでは、集客ツールを提供するだけでなく、集客方法も一緒に提案。
どのような集客方法がベストなのか、展示会に多くの人が来場するようにサポートしてくれます。
おすすめ2.TechMesse
「TechMesse」は、製造業向けの常時Web展示会サービスです。
「異業種企業のリードを獲得できる」というテーマのもと、2020年6月にβ版がリリースされました。
展示会をDX化したプラットフォーム
TechMesseは、展示会をDX化したプラットフォームとして注目されています。
DXとは、ITの進化によって新たなビジネスモデルを誕生させたり、コスト削減や働き方の改革を実現させたりすること。
正式名称を、デジタルトランスフォーメーションといいます。
Web展示会というDXツールで、新たな技術に出会うチャンスを提供し続けています。
検索画面は納期や価格を提示するのではなく、サービスの説明がメイン。
納期や価格を記載しないことで、商品で比較できるような仕組みを設定しています。
全文検索機能で情報を獲得できる
TechMesseでは、全文検索機能を搭載しています。
全文検索機能とは、出展しているすべての企業の文章からキーワードを検出するもの。
検索者にとって、適した製品を表示してくれます。
全文検索機能を活用することで、検索に表示されるチャンスが増えます。
自社の製品をアピールしやすくなり、結果として多くの見込み客に情報を届けやすくなるのです。
さらにしぼり込みたい場合は、詳細検索も利用できます。
用途や課題、製品名、会社名でも検索できるため、見込み客と企業がマッチングしやすい環境となるでしょう。
出展企業の声をもとに発展している
TechMesseは、発展途上のサービスではあります。
その分、出展企業の声に多く応えてくれるWeb展示会サービスです。
TechMesseでは、取引先と出展社がマッチングしやすいように、定期的にアンケートを実施。
出展企業の声を数多く反映し、サービスをブラッシュアップしています。
これからも開発は続くため、新しいマッチングの場として期待できるWeb展示会サービスといえるでしょう。
おすすめ3.meet×meet(ミーツ)
「meet×meet」は、リアルな体験にこだわったWeb展示会プラットフォームです。
簡単操作で、初めてWeb展示会を開催する製造業の方でも安心して導入できます。
大規模なWeb展示会を開催できる
ミーツは、1つの展示会につき標準プランで最大100社集めることが可能です。
ただ同じ会場に、100社集めるわけではありません。
会場はオフラインの展示会場のように、ゾーンで分けることが可能。
来場者が見たいカテゴリーをすぐに発見できる仕組みです。
出展ブースは担当者のアイコンを表示しているため、オフライン展示会に近い空気を感じられます。
デザインも自由に変更できるため、製品の魅力が十分に伝わるブースを作成できるでしょう。
来場者データを使って次の対策を考えられる
ミーツは、来場者の行動データを閲覧することができます。
主催企業はもちろん、出展企業も行動データを閲覧・活用できます。
行動をそのまま記録しているため、オフラインのアンケート情報より、正確なデータを取得することが可能。
Web展示会が終わった瞬間から、次の展示会の対策を打つことができます。
反省点がすぐ分かり、スムーズな改善も可能。
企業の展示会を急成長させてくれるでしょう。
開催規模によってプランを選択できる
ミーツは、主催企業の開催したい規模にあわせてプランを選択することが可能です。
プランは、以下の4つ。
【オンリープラン】
- 来場者登録者数は1,000人以下
- 基本使用量は50万円
- 月額使用量は10万円
【ベーシックプラン】
- 来場者登録者数は1万人以下
- 出展者数は10社以下
- 基本使用量は150万円
- 月額使用量は10万円
【ゴールドプラン】
- 来場者登録者数は5万人以下
- 出展者数は50社以下
- 基本使用量は300万円
- 月額使用量は10万円
【プレミアムプラン】
- 来場者登録者数は10万人以下
- 出展者数は51〜100社以下
- 基本使用量は400万円
- 月額使用量は10万円
規模にあわせてプランを選ぶだけのため、プラン選びで迷うことがありません。
規模以外にも迷っている部分がある場合は、meet×meet(ミーツ)の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
Web展示会の開催に必要なその他の準備
web展示会をさらに盛り上げるためには、コンテンツの充実にも取り組みましょう。
必要なコンテンツは、例えば以下の通り。
- 製品紹介の動画
- VR(仮想現実)の導入
- 商品カタログ
動画で製品を紹介すると、音声でも製品情報を知ることができます。
テキストよりも多くの情報を得られ、受注につながることも少なくありません。
またVRを通して製品やサービスを体験してもらうことで、Web上でも製品をしっかり体感することが可能。
カタログなども活用しながら、製品の情報を1つにまとめておくと、顧客は後からふり返りやすくなります。
自社の展示会にあわせて、コンテンツを充実させましょう。
製造業はWeb展示会を取り入れ、顧客に製品をアピールしよう
今回は、製造業のWeb展示会について解説しました。
Web展示会はオフラインで活用していた資料などをそのまま提供できるため、製造業と相性がいいです。
自社でもWeb展示会を検討している企業は、開催方法と事例を参考にしながら導入してみましょう。
またWeb展示会を開催するなら、専用コンテンツの用意が欠かせません。
来場者に自社製品をより魅力的に感じてもらうためにも、カタログや動画、VRによる製品紹介も検討してみてください。
Web展示会について、詳しく知りたい方は下記よりお気軽にお問い合わせください。