新型コロナウイルス感染症の対策にともない、営業をオンラインに切り替える企業が増えてきました。
自社も取り入れようと、Zoomなどで営業をしている企業は多いのではないでしょうか。
オンライン営業はポイントを押さえると、商品の魅力をしっかり紹介できる、契約に結びつくなどメリットが多いです。
そこで、この記事では成功するためのポイントやコツ、訪問営業との違いについて解説します。
この記事をきっかけに、オンライン営業を自社の商談に取り入れてみましょう。
オンライン営業を成功させるコツやポイント:準備編
まずは、オンライン営業の準備におけるポイントを紹介します。
コツを知っておくことで、当日のオンライン営業を滞りなく進めることが可能です。
商談前から一貫した印象を与えられるように、準備してみてください。
コツ1.事前に聞き取り調査をする
自社が営業する商品について、事前に聞き取り調査をしましょう。
聞き取りの内容は、主に現状の課題や商品の印象、予算など。
事前の聞き取りには、以下2つの効果があります。
- 相手の温度感の把握
- 相手の興味ある話題のリサーチ
事前の聞き取りで、相手がどのくらい自社商品に興味を持っているのか、把握できます。
また、相手が商品に興味を持っている場合、「どこに最も魅力を感じているのか」知ることができます。
営業当日に相手が興味のあるところを重点的に紹介することで、商品の魅力が伝わりやすくなることも。
そして、ヒアリング内容は記録しておきましょう。
さらにヒアリング内容をもとに選んだ資料を送付すると、よりスムーズに営業できます。
興味関心が薄い場合には、商品資料を渡して興味が湧くようにアシストすることも検討してみてください。
コツ2.資料は情報量よりも質を重視する
オンライン営業で使う資料は、質を重視して作成しましょう。
オンライン営業では、画面越しの音声や映像だけが情報源です。
資料の情報量が多くなると、営業相手は話の内容を追い切ることができません。
聞き手を置いていくプレゼンになる可能性があります。
質を重視するときは、主に以下の点を意識して作成しましょう。
- シンプルなデザイン
- 1スライド1枚に付き1つのメッセージ
- 色は4つまで
シンプルなデザイン、かつスライド1枚あたり1つのメッセージにおさめることで、伝えたいことが瞬時に分かりやすくなります。
また、色を使いすぎてしまうと、どこが大事なのかわかりません。
使用する色は、4つまでにしましょう。
ちなみに文字は、黒よりもグレーの方が見やすい傾向にあります。
コツ3.ツールのトンマナを整える
ツールのトンマナを整えておきましょう。
トンマナとは、「トーン&マナー」のこと。
ツール内のテキストの表記や雰囲気を統一することで、印象に一貫性を持たせる効果があります。
トンマナを意識すると、プレゼンテーションもより伝わりやすくなります。
コツ4.営業時間は30分程度で終わるように組み立てる
オンライン営業は、30分程度がベストです。
話が長すぎると相手は聞くことに疲れてしまい、後半の印象も薄くなります。
せっかくの営業が「伝えたいことの半分しか伝わらなかった」なんてことも。
オンライン営業に慣れていない人でも集中できるように、30分以内にすべてを伝えるよう、話の流れを組み立てておきましょう。
コツ5.事前に製品紹介などの資料を送る
オンライン営業では、会社案内など資料を事前に送っておきましょう。
あらかじめ資料を閲覧できると、自社をより深く知ってもらうことができ、信頼を得るきっかけにもなります。
また、事前に資料を送付することで、30分間の営業時に説明をする手間を省くことが可能です。
オンライン営業は、商談時間がオフラインの商談よりも短くなりやすいです。
資料を用意することで、説明時間を短縮することが可能。
その分顧客の質問に回答でき、限られた商談の時間を有意義に使えるでしょう。
また資料はテキストだけでなく、動画ツールなどもおすすめ。
商品の魅力が伝わりやすくなり、より深く自社を知ってもらうことができます。
コツ6.リマインドメールは必ず送る
前日までに、リマインドメールは必ず送るようにしてください。
オンライン営業は手軽にできる分、取引先が日程を忘れてしまうリスクもあります。
オンライン営業が確定したとき、そして前日にリマインドメールをしておきましょう。
事前メールには以下のことを記載しておくと、商品の魅力とリマインド両方を意識してもらうことができます。
- 挨拶
- オンライン営業の日時
- 事前に目を通してもらいたい資料(添付)
上記を記載して送付することで、相手も忘れることなくオンライン営業ができます。
オンライン営業を成功させるコツやポイント:当日編
ここからは、当日に役立つオンライン営業を成功させるコツを紹介します。
当日も抜け目なく準備することで、オンライン営業を成功へ導くことが可能です。
準備段階で与えた印象を崩さないように、ここで紹介するコツを意識してみてください。
コツ1.営業は身だしなみも大切
オンライン営業は身だしなみを整えることから始めましょう。
人が外見から得る情報は9割を占めています。
清潔感のある服装をすることで印象が良くなり、相手に話を聞いてもらいやすくなる効果があります。
男女別に、清潔感を出すポイントをまとめました。
【男性】
- 髭を剃る
- 寝癖を直す
- シャツやネクタイにシミ・しわが無いようにする
【女性】
- 邪魔にならないように髪をまとめる
- 白系のトップスを着る
服装は相手からの印象を左右します。
しっかりと細部まで気を配るようにしましょう。
コツ2.カメラ写りをシミュレーションする
オンライン営業をする前に、必ずカメラ写りをシミュレーションをしておきましょう。
当日カメラの位置が逆光だった場合、相手に暗い印象を与えてしまいます。
逆光の場合は、場所を変更したり、カーテンで光を遮ったり、ベストな場所を探しておくことをおすすめします。
また、カメラの位置が自分の目線より低いと、自然と視線が下に向かうため、取引相手は見下されているように感じます。
カメラの位置が低い場合は座っている椅子を下げたり、カメラを上げたりして、目線がちょうど良くなるように調節してください。
コツ3.環境を整える
オンライン営業は、自分自身の身なりを整えると同時に通話環境も整える必要があります。
たとえば、話し声が聞こえるオフィスでオンライン営業をしたとしましょう。
相手は話し声などプレゼン以外の情報に目が行ってしまい、満足のいく営業は難しいです。
無人の会議室を借りたり、フォンブースを設置したりすることで、顧客も集中してプレゼンを聞くことができます。
また自宅から参加する場合は背景画像を用意するなど、お客様が集中できる環境を整えましょう。
大伸社コミュニケーションデザインでは、オフィスのブランディングの一環として空間デザインなども手がけています。
空間デザインなどサービスについて、詳しくは「サービス概要」をご参照ください。
コツ4.営業の前に自己紹介をする
オンライン営業が始まったらすぐ本題に入らず、自己紹介から始めていきましょう。
自己紹介によって、緊張をほぐす効果と商談に興味を持ってもらう種まきをすることが可能です。
自己紹介は以下のような内容がおすすめ。
- 会社名・氏名
- 取引先との共通の話題
- 商品を開発した経緯
共通の話題や商品開発の経緯について伝えておくと、その後もスムーズに商談に入ることができます。
コツ5.相手の温度感を確認しながら進める
オンライン営業中は、質問などで相手の温度感を確認しながら進めましょう。
温度感を確認することで、相手が商品に興味を持っているか、知ることができます。
また、プレゼン内容を聞いているだけでは一方通行になり、相手が飽きてしまうことも。
時折、「ここまでで質問はありますか?」や「貴社ではこちらの件についてどのように対策していますか?」など、問いかけるといいでしょう。
コミュニケーションによってプレゼンにリズム感が生まれるため、聞き手に寄り添った営業になります。
コツ6.営業終了後はフォローをしておく
営業終了後は、相手にフォローを入れることを忘れないようにしてください。
相手に商品の印象を強く残すことができるほか、丁寧なイメージを与えることができます。
また同時に、次のステップを打診できるため、約束を取り付ける手間も省くことが可能です。
フォロー内容は例えば、以下のようなものです。
- お礼
- 足りない部分を補足した資料
- 商談のときに答えられなかった質問の回答
- 次のステップの説明とアポイントメント
上記のフォローをしても連絡がない場合には、もう1度コンタクトを取ってみてください。
その際には、さらに新しい情報を加えて送ってみましょう。
相手が商品に興味を持ちやすくなるため、メールの返信率も高くなります。
訪問営業とオンライン営業の違い
訪問営業とオンライン営業には、主に3つの違いがあります。
- 営業方法
- 情報
- コスト
まず、方法。
訪問営業の場合、商談から契約まで一貫して対面でおこないます。
対して、オンライン営業の場合はインターネットを通して商談から契約まで済ませることがほとんど。
情報量は、実際にサービスや商品を体感できる訪問営業の方が多い傾向です。
加えてオンライン営業は、移動にかかる時間とコストを削減できます。
インターネットを介して話すため、どこにいても顧客と繋がり、営業することが可能。
移動費や時間が短くなり、さまざまなコスト削減も実現できます。
違いを理解して、自社に適切な営業手法を選択することを心がけましょう。
オンライン営業のやり方
次は、オンライン営業のやり方について紹介します。
以下のステップで進めていきましょう。
ステップ1.見込み客の選定
見込み客の選定はテレアポやメールなどの「アウトバウンド型」と、ブログやSNSなどを使った「インバウンド型」があります。
【アウトバウンド型】
- 顧客に対して自分で営業する
- 幅広く商品を知ってもらうことができる
【インバウンド型】
- 情報を発信して顧客にサービスに申し込んでもらう
- 情報を届ける工夫が必要になる
自社の顧客はどちらにあてはまりそうか、1度考えてみましょう。
ステップ2.アポイントメント獲得
営業後、興味を持ってくれた顧客のアポイントメントを獲得します。
相手が選択しやすいように、候補日は3つほど提案してください。
相手から候補日の連絡が来たら、ヒアリングを実施します。
ステップ3.ヒアリングの実施
ヒアリングは、商品のどこに興味があるのか聞き出すイメージで進めます。
ヒアリング内容でメインとなるのは、以下の5つです。
- 予算
- 決済権がある人
- 商品導入(購入)の目的
- 現状の課題
- 導入時期・スケジュール
ヒアリング内容をもとに、資料をブラッシュアップしておきましょう。
ステップ4.資料のブラッシュアップ
ヒアリングした内容をもとに、資料を改善します。
特に課題が解決できると、顧客は購入を決断してくれやすいです。
オンライン営業の質を上げるには、
- 動画
- デジタル版カタログ
などを用意するのがおすすめです。
課題や悩みを解決できることが伝わるように、資料を改善してきましょう。
オンライン営業の成約率を高めるために
ここまでオンライン営業のサービスを紹介しましたが、ツールが良くても商品紹介や魅力がしっかりと伝わらないと意味がありません。
オンライン営業の成約率を高めるには、コンテンツの充実が必須。
先ほど紹介したコツでは、
- ツールのトンマナを整える
- 事前に会社案内など資料を送る
- オフィス環境を整える
などが当てはまります。
特に事前の送付する会社案内などは、以下のようなものがよく活用されています。
- 動画
- デジタル版カタログ
また先ほどもお伝えしたように、オフィス環境を整えるのも効果的です。
オンライン営業に移行するタイミングで、自社商品の紹介コンテンツも充実させてみてはいかがでしょうか。
オンライン営業のコツを参考に、スムーズな商談を
今回は、オンライン営業のコツについて紹介しました。
コツは全部で12つです。
【準備編】
- 事前に聞き取り調査をする
- 資料は情報量よりも質を重視する
- ツールのトンマナを整える
- 営業時間は30分程度で終わるように組み立てる
- 事前に会社案内などの資料を送る
- リマインドメールは必ず送る
【当日編】
- 営業は身だしなみも大切
- カメラ写りをシミュレーションする
- 環境を整える
- 営業の前に自己紹介をする
- 相手の温度感を確認しながら進める
- 営業終了後はフォローをしておく
訪問営業との違いや、ポイント・やり方を参考にして、オンライン営業を成功させましょう。
またオンライン営業を成功させるには、他にもいくつかポイントがあります。
オンライン営業のツールについて、さらに詳しく知りたい場合は、下記よりお問い合わせください。