こんにちは、梅村です。
サステナビリティの視点は今やマーケティングや商品開発に欠かせないものとなってますが、今回は私の気になった事例をとりあげます。
良品計画が運営するブランド「無印良品」ですが、2021年からペットボトル飲料がアルミ缶に変更されたのをご存知でしょうか。
コンビニの棚を思い浮かべていただいて分かるように、昨今ではペットボトル飲料が大半を占めるようになっています。
業界的にはペットボトルの方が売れる、というのは常識のようです。確かに、飲料の中身が見えた方がシズル感もあるし、何か安心しますよね。
その中でもあえてアルミ缶に変更する決断をしたのは、サステナビリティを考慮した結果だったようです。
理由は2点
・アルミ缶は、回収ルートが日本国内のリサイクル率が約98%、さらに水平リサイクル率(缶から缶へ)も約70%と高く、繰り返しリサイクルできる素材であるから。
・アルミ缶のボトルは遮光ができ、透過を抑えられるため賞味期間がお茶で40日、炭酸飲料で90日長くなり、フードロスの削減につながるから。
このような理由で”売れる”ペットボトルから、アルミ缶へチェンジする決断をされた良品計画さんの取組みはすばらしいですね。
コミュニケーションもよく考えられていて、「みずから、はじめよう。」というキャッチコピーのもとに生きていくうえで欠かせない水を起点として、サステナブルな取り組みを色々と展開していく宣言をされています。
「”水”から、はじめよう。」という事ですが、「”自ら”、はじめよう。」とも言い換えることもでき、その決意のようなものも感じます。
また、”自ら”とは、あなた自らと言われているようでもあります。
この水プロジェクトは、「自分で詰める水」まで提案し、アルミ缶飲料のさらに代替の案まで提案しています。
こういった取り組みは、ユーザと一緒に環境や健康について考えましょうと、問題提起と解決策の提示をしつつユーザーの行動によって完成する、協創型のナラティブマーケティングの好例といえるのではないでしょうか。
▼無印良品 水プロジェクト
https://www.muji.com/jp/ja/stories/food/520171
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