こんにちは。DCDの上平です。
2/19から、フロリダで開催されているHIMSS(Healthcare Information Management Systems Society医療情報管理システム)の2017年総会に視察で来ています。
http://www.himssconference.org/
医療系ITの学会としては全米でも最大規模で、300以上のセッションがあり、1200社以上の出展社が参加し来場者は45000人だそうです。取り扱っているテーマも多岐にわたるのですが、私は、患者中心アプローチやイノベーション、デザインをテーマにした内容を中心に、新しい情報を収集しています。
数ある特別セッションの中で、初日は、Digital & Personal Connected Healthのセッションに参加しました。基調講演は、患者中心デザインアプローチで非常に有名な病院である、Cleveland ClinicのChief Experience Officer、Adrienne Boissyさんでした。素晴らしい内容で、各種の先端テクノロジーも根底には、患者さんとのエンゲージメント(心の繋がり)、患者さん中心の「共感と透明性のためのデザイン」が必要である事を熱く語っておられました。
Empathy: The Human Connection to Patient Care
一例ですが、TV会議システムを使って自宅で問診や複数の専門家と話が出来る仕組みや、入院後の自分専用のテレビのようなポータルサイト(治療計画から食事、エンターテイメントまで一人一人にカスタマイズして用意)、患者が医師を評価できる仕組みや、救急車内でCTスキャンと応急処置が出来る仕組みなど、ほんの2年程前にこの分野を知った時からの進歩の早さと、その徹底ぶりに圧倒されました。
全米における患者さんの不満要素は、コミュニケーションとサービスが37%と最も高く、その次が、待たされる事(24%)だそうです。ポータルサイトや評価の仕組みは、それに応えるものですが、先に挙げた各種仕組みも含め、患者さんの声を聞き、根本的な病院の姿勢・基準(クライテリア)を、Access, Anytime, Anywhereとして、先程のTV会議での問診や24時間の受け入れ態勢などに展開されているのがよく分かりました。
その他、センサーを使った医療情報収集や、VRを入院患者さんの“癒し”に活用し、痛みの緩和への効果を出している事例など、興味深い内容が満載でした。
Virtual Reality Helps Patients at Cedar Sinai Hospital
私は今日までの参加ですが、帰国後参加スタッフと情報整理し、改めてこのブログやセミナーなどで、皆さんにご案内したいと思います。
追記「2017年4月17 日(月)セミナー開催決定!」
弊社メンバーが、セミナーやワークショップの中から、日本市場にも有益な内容をダイジェストでご紹介するセミナーの開催が決定しました。